2001年10月13日

貫禄ある戦前の建物

◎第190回【上野・日本橋下町の近代建築を訪ねて】
 (JR東日本・西武共同企画)=約10㌔=
 10月13日(土)10時、すっかり雰囲気が変わってなんと3階にある上野駅浅草口に集合したのは48人(京急ウォーク参加者も含む)。受付を済まし、公園口にも通じている路上で恒例のストレッチ体操を衆人環視の中で行ってから出発。

旧下谷小学校を横目に関東大震災直後に出来た同潤会アパートは稲荷町にあるが、地下鉄稲荷町の駅舎も貫禄がある。対面にある永寿病院は今でも患者がいつも大勢詰め掛けている下町一の人気病院。
しばらく歩いていると、いわゆる看板建築の家並み。不燃建築にするため、木造建築に銅板を貼ったといわれており、今では銅板から緑青が噴き出し貫禄十分。
蔵前橋を渡り、横網公園、安田庭園を巡り、国技館を横目に両国に出る。芥川龍之介文学碑と吉良邸跡との関りを考えているうちにもう新大橋。橋を渡ったところがすっかりきれいになった浜町公園。ここで休憩。
続いて浜町緑道、甘酒横丁を通り、東京穀物商品取引所を横目に鎧橋を渡り、日本経済を牛耳る東京証券取引所の玄関に出る。今度は日本橋を渡り三越本店、三井本館、そして日本銀行本館と古色蒼然たる明治大正時代の建物が立ち並ぶ中を見上げて歩く。
古いほうのうらぶれた常盤橋を渡り、大手町に出て新築の高層ビルにとんがり屋根の英国風の外壁を貼り付けて当時を偲んでいる東京銀行協会、コリント式の列柱や軒下の飾りなど古典主義の外観は日本建築の最高傑作といわれている明治生命館をわざわざ遠回りして眺める。重厚な金属の飾り細工物も鈍く光っていた。
ゴールの東京駅丸の内に到着したが、この丸の内駅舎が赤煉瓦建築の代表的名建築物である。不思議なことに何時見てもどこから見ても「あ、東京駅だ」と感じる。ところが八重洲口側だと、東京駅という文字を見てはじめて分かる。
記念品を貰って後続隊をしばらく待って解散した。

Posted by taichiro at 2001年10月13日 00:26